ふくろうの books and movies

本や映画を旅するふくろうの日記帳

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サトクリフ・オリジナル2 アーサー王と聖杯の物語

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こんばんは、ふくろうです。
今日はサトクリフ・オリジナル2『アーサー王と聖杯の物語』でございます。
訳は山本史郎さんです。
原題は「The Light Beyond the Forest: The Quest for the Holy Grail」

この2巻目では アーサー王の円卓の騎士の中でランスロットなどの冒険を中心に描かれます。このランスロットには血を分けた息子がいて、この巻では活躍します。彼は聖杯と深い関係があるようですね。

中々こういうキリスト教の世界にはまだなじめないふくろうですが、西洋の物語の底流には必ずキリスト教の考え方が流れています。そういうのをもっと理解で来たら読むにしても、味わいが違うのかなと思います。
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ふくろうはクリスチャンではないので、今まで見たそれ系のドラマや物語を見て得た知識も活用して読んでまいります。

キャメロットの最も輝かしい日々がすでに過去のものになってしまった、そういう時期の物語です。彼らは更なる冒険を求めて出かけます。
聖杯を求めて旅に出るんです。

安定や安住とは無関係に生きるわけですね。
騎士道を実行しながら冒険を重ねます。騎士といえばお姫様が助けを求めるなら駆けつけて使えたりする、そんなイメージをふくろうは持っていました。

この本のなかでも、自分の弟と見ず知らずの女性のどちらを先に助けるのかを迷う場面が出てまいります。これは大変な選択ですよね。
瞬時にそれを判断することができたとしても、どちらも無傷で助けられるかどうか、判断に苦しみますよね。

 

不思議な世界の不思議な出来事がたくさん出てまいります。スピリチュアルなシーンも素敵に描かれています。

さすがサトクリフさんですね。惹きつけられます。

もしこの時代にいたら、本当に直感が大事だなと思いますね。情報が今のようにあふれる時代ではないし、
神の声が聞こえたと思ったらそれに従って進むしかないのでしょう。
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この中にある冒険は生易しいものではありません。出会う出来事を自分で判断していくしかありません。
そして間違えばそこには死が待っています。
登場人物たちはいかなる困難が待ち受けていようとも受け入れて生きていきます。
気になったのが甲冑を着たままで中の人物が誰かわからないと、それこそ友達や兄弟とも
しらずに戦ってしまうこともあるみたいです。
ある意味悲劇になることもありますね。

 

この二巻目まで読んで大好きな人物はランスロットです。サトクリフさんの描き方だと、
不器量だが女性には好まれる人物として描かれています。深みがありますね。
この人物の愛の行方が気になります。
そのルックスの独特さも好きです。濃い、です。そして彼の持つ運命の過酷さ、つらさに,ふくろうは同情します。

 

それにしても騎士はそうまでして冒険をしたいのでしょうか。命さえもなげうって何かを求めていく生き方に感銘を受けました。

では。
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サトクリフ・オリジナル アーサー王と円卓の騎士 ローズマリー・サトクリフ 山本史郎=訳

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こんばんは、ふくろうです。
今日はサトクリフ・オリジナル『アーサー王と円卓の騎士』でございます。

訳は山本史郎さんです。

 

アーサー王のお話をこんなに真摯に読んだのは初めてでございます。
理由は今まではとっつきにくいと思っていたからです。
今回はサトクリフ・オリジナルなので、ぜひ読みたいと思いました。
山本史郎さんの訳は読みやすく素敵な日本語になっています。
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原題が「The Sword and the Circle: King Arthur and the Knights of the Round Table」です。
いつでもこんな長い本は途中で退屈して、挫折するのですが、ふくろう全然退屈せずに最後まで読み切りました。
どうしてサトクリフさんの手にかかると、こんなに素敵な物語になってしまうのか、著作を読むたびに思うことです。

何だかワクワクしてくるんです。
サトクリフさんが持っておられる世界にはいつでも、ふくろうは行って帰ってまた行きたいと思うのです。

 

薄っぺらでない、なんていうか、登場人物もその人物が立っている大地や森も含めて、ものすごく惹きつけられてしまいます。

邦訳になっていても面白いので、いつか、原書で読んでみたいと思っています。
英語でもきっと魅力的な文章なんでしょうね。
歴史ファンタジーの作家の中で最もふくろうの愛する方です。

古代、魔法とくれば、ふくろうにはこの物語も神話の世界に近い感じがします。
魔法や魔法使いの描き方は秀逸だと思います。

それからそれぞれの登場人物、数も多く迷わず読み分けるのも結構大変ですが、描き方がとても素敵で、絵画のようにイメージが浮かびます。
サトクリフさんの手にかかれば、それこそ魔法にかけられたようにお話が生き生きとしています。
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この中の人物たちはみんな血が通って本当に生きているのです。そうとしか思えないですよ。

 
もちろん人物の描き方がいいのだと思います。物語が目の前に見えるんです。
一か所だってあくびの出るところがない、重厚な物語です。

アーサー王の物語としては、このサトクリフさんの作品がふくろうの心には刷り込み状態で生き続ける気がします。

ふくろうにとってもそれはとてもうれしいです。

海外の伝承神話などはたくさんあってどれを手にしていいかわからないふくろうでございます。
ただサトクリフさんが話してくださるお話なら聞いてみたいと思えるのです。

 

いつも酔わせてくれるサトクリフさんの物語には素敵な人がたくさん出てきます。
いったいどれくらいいろんな人を描いてこられたのでしょう。

サトクリフ・オリジナルと銘打ってあるだけのことはあります。
紡がれる言葉が生きていると思います。

 

では。
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さくら坂 千葉朋代

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こんばんは、ふくろうです。
今日は千葉朋代さんの『さくら坂』でございます。
主人公は高校生の美結です。

人生には立ち向かうべき瞬間が誰にも必ずやってまいります。
美結は、悩み苦しみながら乗り越えていきます。

少女の正直な気持ち描かれています。
人間は生きていれば、自分の身体の一部と永遠の別れをすることもありますよね。
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それがどこであれ、手術で取り除いた後、どうなってしまうのか。
実はふくろうも経験がありますから、持ち主としては考えずにられないですよね。

だって、今の今まで自分の一部だったんですから。
チームだったんです。メンバー。

 

葬式は生きている人のためにある。誰かが言っていました。
人は至る所、その時期その時期で、儀式をしながら前に進むようです。

この主人公の美結の気持ち、ふくろうよくわかります。
共感しました。

 

ふくろうがこんなに若いお嬢さんだったころに同じような経験をするとしたら
おそらく同じように思うだろうと。

 

瑞々しい季節に帰ったような気がしています。
怖さと戦うには、一人より、いろんな人のサポートや励ましが力になってくれます。

病院に入院して手術をする時に初めてであった人でも、
暖かい気持ちで分かり合えることがありますよね。

 

人の気持ちがわかること、
優しい気持ちで人には対すること、
子供たちに読んでほしい本です。

 

どんな人も唯一無二の存在だと思います。
ふくろうも手術の前日、一人で手術を受けるんだなとつくづく思いましたね。
先に何があるのか悩みそうになったらコミックを読んで時間を過ごしていました。

そしてこの同じ場所にいる人たちはそれぞれの状況と付き合っていて、
それを受け入れて生きていました。
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人生の縮図を見せられているようでもありました。
手術の前の日まで忙しく、思い悩む時間があまりなかったのは幸いだったと
後で思いました。

くたくたで余り物が考えられなかったと思います。
それから、先に手術がすまれた方がいろいろ話しかけてくださるのも
心強かった。

 

看護師やスタッフのかたがたも、
自分のつらかった経験とかを話してくださったです。

私だけじゃあないなと思えることがよかったです。
それから世の中にはいろんな病気の人がいてみんな大変だけど頑張っておられることを知りました。

様々な人生を垣間見ました。
ふくろう、自分自身と向きあった時間です。

 

人はお互いに支え合えば生きていく元気が出るんです。
一人じゃないって気がつけば、感謝の気持ちでいっぱいになります。
山あり谷ありの人生で、入院生活はふくろうにとっては一休みする機会でした。

休んではまた歩き出せばいいんですよね。
この主人公のような気持ちを経験する人もきっとたくさんおられると思います。

ふくろうも必死で生きなきゃ、と思いました。
では。
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もう誘拐なんてしない 東川篤哉

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こんばんは、ふくろうです。
今日は東川篤哉さんの『もう誘拐なんてしない』でございます。

エンターテインメントでございました。

先がなかなか読めずに最後までどんどん引っ張っていかれました。
至る所に笑える要素が満載で、声を上げて笑える,いうなれば、腹筋や肺活量を鍛えつつ読み終えられる楽しいミステリーです。

 

あれよあれよと読者に暇を与えずに、スピーディな展開が繰り広げられます。
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探偵が出てくるわけではありませんが、花園皐月が事件の謎を解いていきます。
最初、絵里香か、樽井翔太郎のどちらかが主人公かなと思いながら読みました。

ここはまあ、翔太郎君が可愛そうなので、一応翔太郎が最初から最後まで重要登場人物であったと言うことでまとめたいと思います。

 

かっこいいスーパーヒーローとかが出てくるわけではありません。
読んでみると、情けない翔太郎がどうやら最後まで頑張って、最後に活躍するんです。

そういうタイプのヒーローといえばいえるかもしれません。
巻き込まれ型のヒーローでしょうか。
とはいっても下心はありながら絵里香を救おうとします。

花園組の組長より長女の皐月が組を取り仕切っている感があり、
その事実は父親の組長もわかっています。

割とマイナーなやくざの組での出来事ですね。
タイトルからどんな話か想像していましたが、
最後まで楽しませてくれたし、どんでん返しの推理のトリックを
皐月が解きます。

この皐月姉ちゃんはすごく強い武闘派の姉御です。
この人物がこの物語のスパイスみたいに思いました。
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探偵も出てこないお話をどうおさめるのか。そこが知りたかったんですね、ふくろうは。
いったいどうしてくれるの?という気持ちでした。
興味をもって最後まで読みましたね。
弱小やくざの一家の中での覇権争いも絡んでいて、後半は殺人事件ですね。

殺人犯を退治する方法もなかなか面白かったです。
翔太郎の決死の突撃が最高にすごかったです。
かっこいいかどうかはさておいて、
この結末に必要なことだったのねと、納得しました。

 

ミステリーやコメディの要素もあるので読みやすいです。
落ち込まずにほっとして読み終えました。

タイトルのつけ方が素敵です。
この言葉は翔太郎の気持ちをそのまま表しているのかな、という気になります。

 
そりゃあそうだよね、単なる偽装のはずだったのに、思わぬ方向に行くんですもんね。

世の中、おもったようになんでも行くとは限らない。
こりごりしたという感じがタイトルに出てますかね。
内容も暗示していてわかりやすいタイトルだと思います。

笑えるミステリーでございました。

では。
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